「駿河土産」お披露目会を開催しました

先日1月27日、沼津市民文化センターにて、沼津の遺産「駿河土産」お披露目会を開催いたしました。およそ300人の来場者の方に、本格的な邦楽の演奏を体験していただきました。

 
第一部で披露された「松の翁」は、長唄の世界ではとても有名な演目。ずっと富士市で作られたと言われてきましたが、作者直筆の原本が、沼津市原にある帯笑園で当主植松氏の手によって見つかったそうです。唄に出てくる富士山は、まさに沼津から見た穏やかな姿で描かれているそう。



第二部では、「駿河土産」を復曲された杵屋六三郎師、「駿河土産」を唄っていただいた唄方であり、人間国宝の杵屋東成氏、そして復曲に尽力なされた、沼津出身の囃子方 堅田喜代先生の対談。
 
長唄とは?譜面は見ないのですか?どんな思いで復曲されたのか?など、誰にでもわかるようにお話しいただき、どれも面白い話ばかり。
 
第三部ではその復曲された「駿河土産」を演奏していただきました。
 
復曲というのは作曲と違い、当時の時代背景や曲調を参考にしながら曲をつけるそうで、大変なご苦労もあったそうです。披露された駿河土産はとても晴れ晴れとして明るくまた感動的なものでした。
 
唄のなかでは帯笑園の松やソテツ、いろんな植物を紹介しています。唄を読みながら帯笑園を散策するのも面白そうですね。地域の宝である歴史的文献を、現代の方々の手で蘇らせ、音楽として継承していく。

 
そのお披露目に携わらせていただいたことで、レザミ・デ・ザールにとっても今後の活動に大きな指針をいただいたように感じています。演奏者の皆様、準備や舞台でサポートしてくださった皆様、ご来場者の皆様、まことにありがとうございました。
 
今後の活動にもぜひご注目ください。

lesami